青森県【酸ヶ湯温泉旅館】 第8弾 湯守に聞く「地・温泉」の魅力 

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「THE ONSEN」の魅力に迫る!

旅行の楽しみといえば、その土地ならではのグルメや季節ごとに表情を変える絶景、あとはやっぱり「温泉」ですよね!東日本各地に「地・温泉」と呼ばれる、その地に根差し地元の人に昔から愛されてきたお湯があることはご存知でしょうか?かつては湯治場として、そして現在も人々を癒す温泉宿の数々。身も心も温まる「地・温泉」の魅力をインタビュー形式でご紹介します!

「湯守」とは…

「お湯を守る」と書いて「湯守(ゆもり)」。言うなれば、温泉の管理人です。お湯の量や温度などを管理する役割を担っています。本企画で紹介する「地・温泉」の湯守たちが誇る、各地に根付いた伝統的なお湯は長い歴史の中で彼らによって守られているのです。

酸ヶ湯温泉旅館は温泉、食、見どころ満載!

連載企画「湯守に聞く「地・温泉」の魅力」第8弾としてご紹介するのは青森県の酸ヶ湯温泉旅館。湯守の大原さんにお話をお伺いしました。

四季折々の美しさに包まれる、八甲田の一軒宿

外観(夏の様子)
ー酸ヶ湯温泉旅館は八甲田連峰の西、900メートルの高地に位置するとのことですが、周辺はどのような環境ですか?また、夏・秋はどのような景色を楽しめますか?

湯守 大原さん
「標高が高いため、10月末になれば雪が降り始め、冬はご存じの通り、豪雪地帯となり、GW頃までスキーをすることができます。5月になるとぶなが一斉に芽吹き始め萌黄色に包み込まれ、イワツバメやウグイスなどの小鳥の鳴き声が増え、高山植物も次々と顔を出し始めます。夏は25℃前後と比較的涼しい場所です。短い夏が終わり9月後半になるとぶなが黄色に変化してきます。夕陽が当たると真っ赤に山が燃えるような景色を体験することができます。」
(左)紅葉前の様子(右)冬の様子

名物「ヒバ千人風呂」 広いだけじゃないその魅力とは?

酸ヶ湯温泉旅館といえば、驚くほどの広さの「ヒバ千人風呂」!その魅力についてお聞きします。
ヒバ千人風呂
ー酸ヶ湯温泉旅館の名物「ヒバ千人風呂」について、特徴や魅力を教えてください。

湯守 大原さん
「「ヒバ千人風呂」と言えば、混浴と聞いて驚く方が多いのではないでしょうか。次に、まず160畳の広さがある浴場に圧巻される人が多いと思います。また、一度お湯に浸かれば、そのお湯のすごさを身体で感じることができるでしょう。
浴場内には、大きな湯舟が二つあり、そのひとつの「熱(ねつ)の湯」は、源泉が湯舟の真下にあるため、下からぷくぷくと湧き出し、まだ空気に触れていない新鮮な温泉を堪能することができます。女性用向けの湯あみ着や女性専用時間もございますので、そちらもご利用いただけます。」

男女別の小浴場も

「ヒバ千人風呂」に比べれば規模は小さいものの、同じような泉質の温泉を楽しめる、男女別の小浴場「玉の湯」。女性用の「玉の湯」の浴槽はヒバ造りでシャワーも完備されています。ゆったりと寛ぐにはぴったりの温泉です。
(左)女性用「玉の湯」(右)男性用「玉の湯」

万病に効果あり 酸ヶ湯温泉旅館の湯治

ー江戸時代より多くの湯治客が足を運んでいたそうですが、今でも湯治目的のお客さまは多いですか?また、酸ヶ湯温泉旅館での湯治の魅力は何ですか?

湯守 大原さん
「時代の変化により湯治客は減少してきましたが、現在でも湯治を目的にいらっしゃる人たちはいます。通常7日1廻りで3廻り(=21日程度)必要と言われている湯治場が多いのですが、酸ヶ湯温泉では標高が高く高地気候の作用があいまって、3日1廻り、3廻り10日で万病に効果があると言われており、他の温泉地と比べると早く湯治をすることができます。また、自炊もすることができ、自分のペースで過ごすことができます。」
湯治棟3号館
ー温泉療養相談室とは何ですか?

湯守 大原さん
「看護師の資格を持つ相談員が駐在しており、宿泊の方でも、日帰りの方でもご気軽に利用することができる場所です。ここでは、相談に来た人に合わせて温泉の入浴方法のアドバイスをはじめ、心や身体のケアに関する相談等を行っております。また、体調が悪い時でも相談員は看護師の資格を持っているため、的確な対応をすることができ、長期のご滞在でも安心してお過ごしいただける心強い味方となっております。」
看護師の資格を持つ相談員さん

滞在スタイルに合わせたお食事

酸ヶ湯温泉旅館では、「旅館食」と「湯治食」の2種類を提供しています。今回はそれぞれのお食事のおすすめポイントをお伺いしました。
旅館食(イメージ)
湯守 大原さん
「「旅館食」は山の幸だけではなく、むつ湾で獲れる新鮮な魚や貝類等を使用した四季の折々のお膳料理となっております。」
湯治食(イメージ)
湯守 大原さん
「一方、「湯治食」は家庭的な料理が中心で、日替わりメニューで提供しているため、長期滞在向けとなっております。特に、キノコ汁や山菜料理など山の幸を使ったヘルシーな料理が人気を集めております。」

お昼ごはんには「酸ヶ湯そば」を

昼食をいただける食事処「鬼面庵」にあるのは、この土地ならではの「酸ヶ湯そば」。酸ヶ湯そばとはどのようなお蕎麦なのでしょうか?
夏にぴったりな「ざるそば」
湯守 大原さん
「つなぎ粉・添加物を一切せず、標高925mの高原の気候とミネラル豊富な冷たい八甲田の伏流水とがあいまって生まれる、八甲田の自然の為せる一品です。温かいそばは、切れやすかったり醗酵の香りがする場合がありますが、それも酸ヶ湯そばの特徴の一つとなっております。」
山菜が魅力的な「酸ヶ湯そば」
八甲田の自然があふれる周辺の散策を楽しみ、お昼に「酸ヶ湯そば」をいただくのはいかがでしょうか?

他にも、館内には酸ヶ湯で湯治をしながら創作活動をしていた世界的に有名な版画家「棟方志功」画伯の作品が展示されていたり、湯上り後の休憩所としてサロンが開放されていたりするので、館内でゆったりと過ごすのもおすすめです。小腹が空いたときには、出店で青森市B級グルメの「生姜みそおでん」や濃厚なソフトクリームなどをいただけますよ!
生姜みそおでん

思い思いに酸ヶ湯温泉旅館での滞在を楽しみましょう♪

ー館内、周辺に沢山の魅力がありますが、滞在中のおすすめの過ごし方を教えてください。

湯守 大原さん
「滞在中は温泉はもちろんですが、周辺で森林浴や登山などのアクティビティを楽しんだり、仲間との交流を楽しんだりしている方が多いです。また現在では、ワーケーションをする人も増えてきています。逆に何もしないをするというのもありでゆっくりと日頃の疲れを癒しています。そのため、滞在中の過ごし方は、お客様それぞれです。」
(左)喫茶「ぶな林」(右)ベッド客室
ー湯守のこだわりや思い、お湯の管理で大変なことを教えてください。最後にお客さまへのメッセージをお願いします。

湯守 大原さん
「湧いてくるお湯の温度はいつも同じではなく、微妙に変化するので、各浴槽の温度調整に神経を使います。早朝から夜までこまめな温度チェックします。そのため、来たお客さまには気持ちよかったと思って帰ってもらいたいという想いでお湯の管理をしています。また、酸ヶ湯は混浴だからお客さまに対しての気配りを忘れないようにしております。酸ヶ湯のお湯はどこにも負けないと自信があるので、ぜひ癒されにいらしてください。」
ヒバ千人風呂

湯守自慢のお湯を堪能してみては?

いかがでしたでしょうか?今回は「酸ヶ湯温泉旅館」について、詳しくお話をお伺いしました。湯守自慢のお湯で満たされた、名物「ヒバ千人風呂」。その魅力を体感しに「酸ヶ湯温泉旅館」へぜひ足を運んでみてください。
旅館客室

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◆次回予告◆

連載、湯守に聞く「地・温泉」の魅力 では、今後も東日本の「地・温泉」の魅力を皆さまにお届けします!次回以降もお楽しみに♪
「地・温泉」について、詳しく知りたい方は下記のリンクボタンよりご確認ください。
JR東日本HP「地・温泉」
取材協力:酸ヶ湯温泉旅館
※画像はすべてイメージです。

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