年縞博物館「年縞(ねんこう)って何?」【福井県若狭町】

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これが年縞だ!

年縞(ねんこう)って何?

福井県の若狭町にある【福井県年縞博物館】。年縞(ねんこう)という言葉を初めて聞いた!という方も多いのではないでしょうか?北陸編集部も「年縞っていったい何?どんなもの?」とあまりよく理解していなかったので実際に博物館へ行ってお話を聞いてきました!
積み上がった年縞を横に傾けて展示しています
年縞とは、水月湖の湖底にできるしま模様の堆積物のことで、このシマシマは「春から秋に出来る層」と「晩秋から冬にかけて出来る層」が1年かけて平均0.7mmの厚さで積もることで出来上がっています。それが7万年分蓄積されたものが「年縞」です。1年で平均0.7mmですがところどころ幅が広い所がありますよね。これは「大きな地震などがあった証拠」なんです。地震で地面が揺れることで、土砂などが湖に運ばれ、通常よりも高く積みあがります。
これで約100年分!

何故7万年分なの?

福井県の水月湖の年縞は世界で唯一、7万年分連続しており、「7万年分の年代のものさし」と言われています。私はずっと「なんで7万年前までしか遡れないんだろう?」と疑問に思っていました。福井県といえば恐竜が有名ですよね。年縞も、恐竜たちのいた6600万年前まで遡れたら面白そうなのに、なぜ、7万年分でストップしてしまったのか?ナビゲーターの福田さんに聞いてみました
実は、7万年分まで掘って途中で止めたのではなく、「年縞自体が7万年分しかなかった」そうです。7万年より昔は、水月湖が浅く、湖底まで酸素や光が届いていました。生き物がが動き回り、湖底を荒らしていた為、層になることが無かったんだとか。隣にある三方湖は今も水深が浅いため、年縞ができるのは水月湖だけなんだそうです。
「水月湖は長い年月をかけてどんどん深くなっているんです。」という福田さん。「湖が深くなる?そんなことあるの?」と思っている私の表情を見て、福田さんは「後ろを見てみてください」と言いました。
断層を境に、水月湖側はどんどん沈んでいく為、水月湖周辺の山は周りの山と比べて低くなっていました。「水月湖は長い年月をかけて深くなっている。」という事実は、実物の風景を見ることで、実感できます。大地の静かでありながらとても大きな動きです。

ナビゲーターの福田さんに年縞について教えてもらいました!

【動画取材!】年縞ってなに?〜福井県年縞博物館~
人の言い伝えや書物に残された過去の記録ではなく、年縞を用いる事でより正確に古い時代の事を知る事が出来ます。福井県を旅行される際には是非、福井県年縞博物館に訪れてみてはいかがでしょうか。
福井県年縞博物館

年縞をモチーフにした料理を食べるなら

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