日本の稲作農村を代表する景観【砺波平野 散居村】

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富山県の西部に位置する砺波平野は主に庄川と小矢部川が形成した扇状地です。およそ220キロ平方メートルの広さに屋敷林に囲まれた約7,000戸を超える家(農家)が点在する散居村が広がっています。「カイニョ」と呼ばれる屋敷林に囲まれ、冬の冷たい季節風や夏の日差しから人々の暮らしを守っています。
家の周りを開拓し、農地をつくった事で管理がしやすく日常の農作業が効率的に行えます。田植えの時期には、広い耕地に水が張られ、夕日に照らされる様はなんとも言えず美しい景色です。
散居村の家屋は、江戸時代には。寄棟造の茅葺き屋根で、20~30坪の建物でしたが、明治時代から富裕層の農民により大きな切妻屋根に葺き替え、玄関の上には、妻面の束や貫を意図的に組んでその間を白壁にぬる「アズマダチ」と呼ばれる見事な造形の建物に改築されました。現代では、考えられないほどの木材を使い、大胆な造形美は、迫力を感じます。
何十メートルにもなる一本柱に守られた家屋には、黒い瓦が艶やかに光り、散居村の美しさに花を添えているようです。
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