JR高山駅より徒歩約5分のところにある飛騨国分寺は、741年に聖武天皇の勅願により全国に建てられた国分寺の一つです。天平の昔から今の場所にあった古刹です。本堂(薬師堂)前の大イチョウは、開基の行基菩薩が自ら植えたとする伝承があります。
樹齢推定1250年の雄木で、たくさん垂下する気根(空気中に出る根)を乳房に見立て、「乳イチョウ」とも呼ばれています。お乳の出ない母親が、ここでお参りをすると乳がよく出るといわれており、根元に子育地蔵尊が祀られています。昔から、大イチョウの葉が落ちれば雪が降るとも言われています。飛騨・美濃紅葉33選に選ばれているこの巨木は、国指定天然記念物に指定され、11月中旬が紅葉の見頃とされています。