魚津が生んだ漁師飯「バイ飯」と名物「ゲンゲの竜田揚げ」【海風亭】

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魚津市は、富山県の北東部に位置し、富山駅から魚津駅まではあいの風とやま鉄道で約20分、車で約45分ほどの場所にあります。海から山までの距離が短く、富山湾に面した平野部から2000m級の山岳地帯まで一気に標高が上がる独特の地形が特徴。蜃気楼の名所としても有名です。
上空から見た魚津はこんな感じ©魚津市
古くから漁業のまちとして栄えた魚津には、キトキト新鮮な海の幸を使った美味しいグルメがたくさんあります!今回はその中でもおすすめしたい「バイ飯」をご紹介します。

「バイ飯」とは?

バイ飯の「バイ」とは、富山湾で多く獲れるバイ貝のことです。バイ飯はバイ貝を殻ごと煮込んだ旨味たっぷりの煮汁とともに炊き込んだ「炊き込みご飯」で、魚津の郷土料理のひとつです。
もともとはバイ貝を獲る漁業者が賄いで作って家で食べていた漁師飯ですが、バイの出汁が効いた風味豊かな味わいが注目され、近頃ではTVや雑誌でも紹介されています。2013~2014年に開催された「魚の国のしあわせ Fish-1グランプリ」では準グランプリを受賞しました!
お店は魚津駅を出て、小さな道を渡ったらすぐ目の前です
今回ご紹介するバイ飯が食べられるお店は、魚津駅前にある「日本料理 海風亭」。創業1908年、魚津で生まれ育ち、富山湾の幸を知り尽くした料理人が、富山の厳選した水と食材を使って、 自然の味を生かした料理を提供しています。
バイ貝食べ尽くし膳
注文したのは「バイ貝食べ尽くし膳」。バイ飯、バイ刺し、バイ肝など、バイ貝がこれでもかと使われている贅沢なセットです。バイ飯はいい出汁の旨みが染みていて美味しい…!コリコリとしたバイ貝の歯ごたえがたまりません。バイ刺しはさらにコリッコリの食感が楽しめます。バイ肝を和えた小鉢はお酒がすすみそうな濃いめの味つけ。お吸い物にも肝が入っていて、どれも大変美味でした。
そして、このお店の名物といえば、「ゲンゲの竜田揚げ」です。
「ゲンゲ」とは富山湾の水深200~600mほどに棲む深海魚です。 体長20センチほどで細長く、全身がヌルヌルとした分厚いゼラチン質で覆わているのが特徴です。見た目は正直ちょっとグロテスクなお魚ですが、その身は適度な脂がのっており、漁村では昔から味噌汁の具やお吸い物の種として使われていました。 また、干したものを軽く炙れば酒の肴にぴったりです。
実は、漫画「美味しんぼ」84巻 富山編に「海風亭」と「ゲンゲの竜田揚げ」が掲載されています!漫画内では表面はパリッと中はとろっと、と表現でしたが、個人的にはとろっというよりフワフワな食感だと感じました。揚げる前のヌルヌルした深海魚のイメージとは全然違います。何もつけなくても美味しいですが、お好みでポン酢をつけていただきます。ゲンゲの竜田揚げは9月~翌年5月頃まで提供されていますので、気になる方はぜひご賞味ください。

バイ飯もゲンゲの竜田揚げも注文が入ってからじっくり調理するので、20分くらい待つ場合があります。時間に余裕をもって来店することをおすすめします。車で行く場合は、少し離れた場所に専用駐車場があります。詳しくは公式HPでご確認ください。
お店の公式HPはコチラから!
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