羽田空港を海から愉しむ【羽田空港1周クルーズ前編】

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このクルーズならではのダイナミックな着陸シーン

24時間眠らない「巨大海上都市」羽田空港

羽田空港を沖合から眺めると普段見慣れた空港の景色も新鮮に感じられます
1931年8月に羽田飛行場として開港以来90余年。
2019年世界的な感染症拡大前の年間離着陸回数は45万8千を数え、国際線と国内線を合わせた総利用者が8500万人を誇った東京国際空港。通称羽田空港。敷地面積だけでも空港が位置する東京都大田区全体のおよそ1/4を占め、なんと東京ドーム300個以上というスケールの大きさ。1年365日24時間眠らない空港で働く人は1日5万5千人といわれています。
今回は、そんな「巨大海上都市」羽田空港を2時間かけて海の上から巡る「羽田空港1周クルーズ」を前・後編の2回にわたってご紹介します!

第3ターミナルから羽田空港船着場へ

今回のクルーズの集合場所である第3ターミナル(※クルーズによって集合場所が異なるので注意)
このクルーズは「羽田旅客サービス株式会社」が行っていますので事前予約が必要です。この記事の最後に公式サイトのリンクがありますのでご参照ください。
今回は国際線が発着する羽田空港第3ターミナルの1Fに集合し、感染症対策のための検温などの受付を済ませ、ガイドさんと一緒に多摩川に面した羽田空港船着場まで15分ほど歩いて移動します。船着場までの間には日陰がほとんどないので帽子や日焼け止めをお忘れなく。また大切な帽子が船の上で飛ばされないように帽子クリップなどがあると便利です。

羽田空港へ海からアクセス可能な羽田空港船着場

乗船場所である羽田空港船着場
羽田空港船着場は2022年3月12日に開通した対岸の川崎市と羽田空港を結ぶ多摩川スカイブリッジのたもとに位置し、もともと航空機燃料を積んだタンカーが利用していた桟橋を旅客船用に改装したものだそう。小型クルーズ船の発着はもちろん、災害発生時など陸上交通機関が利用できない場合に備えた水上輸送拠点としての役割も期待されています。
多摩川スカイブリッジと羽田空港船着場の桟橋(右下)

いよいよクルーズに出発!

今回乗船する「Jetsailor(ジェットセイラー)」号

「Jetsailor」号は船内にトイレを備えているので安心【写真提供:株式会社ケーエムシーコーポレーション】
インディゴブルーとホワイトのカラーリングが目に鮮やかなスタイリッシュな船に乗り込み2時間のクルーズに出発です!後部デッキの屋根はスケルトン構造になっていて船内のシートに座ったまま潮風を感じながら上空の航空機の姿を楽しめます。また写真撮影するなら最後尾の一段高くなっているオープンデッキがおすすめ!
多摩川の河口は幅は広いものの浅瀬や岩礁も少なくないのでゆっくりと慎重に船を進めます。しばらくすると「旧穴守稲荷神社大鳥居」が目に入ってきました。
羽田空港の南西端に位置する「旧穴守稲荷神社大鳥居」
1929年に建立された大鳥居ですが終戦後の1945年9月に羽田飛行場の米軍接収に伴い、穴守稲荷をはじめ周辺の住民も強制的に撤去、移転を余儀なくされましたがこの大鳥居だけは奇跡的に撤去をま免(まぬか)れ、羽田空沖合移転後も地域のシンボルとして残してほしいという地域住民の声を受け1999年に現在の場所に移設されたそうです。

運河沿いをのんびりクルーズ

京急の駅名にもなっている朱色の「天空橋」
「旧穴守稲荷神社大鳥居」を見ながら海老取川に入り、「弁天橋」、「天空橋」など幾つかの橋をくぐり、首都高羽田線を過ぎると左右に「羽田可動橋」が見えてきました。普段は船舶の通航を妨げないように「ハの字形」に開いています。
首都高速羽田線の「羽田可動橋」
「羽田可動橋」は主に国賓や皇族などVIPの移動時に使われるという船内アナウンス案内がありましたが、ガイドの方も実際に使用されている場面に遭遇したことはないそうです。
「羽田可動橋」を過ぎ、京浜島つばさ公園と羽田空港の間の運河を進むと、2500mのB滑走路の先端に到着です。

天気が良ければスカイツリーやゲートブリッジも

天気に恵まれれば東京スカイツリー(左奥)や東京ゲートブリッジ(右奥)など東京のランドマークを望むことができます

ついに滑走路の先端へ

海上に設置されているB滑走路の進入灯

航空機のダイナミックな着陸シーンを堪能

取材当日はB滑走路を着陸用、C滑走路を離陸用として使用していたため、20分ほど付近にとどまり、着陸する航空機を真下から狙います。お昼前の比較的離発着が少ない時間帯でしたが、それでも全国からの到着便が3~4分に1機の割合で頭上をゆっくり降りていきました。

目の前で繰り広げられる圧巻の着陸

船内ガイドの方が着陸態勢に入った航空機の出発地、航空会社名、便名、機種などを航空機位置情報アプリを見ながらアナウンスしてくれるので自然と旅情をかきたてられます。
B滑走路に向かって着陸態勢に入る航空機
進入灯に沿って滑走路へと舞い降りる
今この記事をスマホやタブレットを使って俯(うつむ)きながらご覧になっている方も少なくないと思います。
たまにはスマホやタブレットの小さな画面から顔を上げ、広い空と海を見に羽田空港まで足を延ばしてみませんか?海の上から眺める東京の空はあなたが思っている以上に青く、東京の海も想像以上に蒼いという事実にきっと驚くことでしょう。
後編の記事もお楽しみに!【↓↓↓下記関連記事にリンクあり↓↓↓】
HPS 羽田旅客サービス株式会社の羽田・横浜・東京湾クルーズツアー公式サイトはこちら
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