千葉県成田市にある成田山新勝寺はJR成田駅から徒歩約15分というアクセスの良さから、1年中観光客で賑わっています。新勝寺につながる参道にはたくさんのお店があり、「林田のおせんべい」は、おせんべい屋さんの元祖であり、生地から手作りしている唯一のお店です。駅からお店に向かって歩いていると、店内で焼き上げたおせんべいの香ばしい香りが漂ってきて、食欲をそそります。常時30種類以上が販売されており、お子さまのおやつに、お酒のおつまみに、お世話になった方へのお土産にも大変喜ばれています。
通常のおせんべい屋さんは生地を業者から取り寄せていますが、林田のおせんべいは生地作りを朝7時頃から始めます。冬の冷たい風が吹くと生地が乾きやすくなり、できあがりの風味が変わるため、季節ごとに作っています。生地が出来上がると、次は成形です。他のお店ではなかなか見ることが出来ない、約70年前から使用している機械で出来上がっていく様子を店先から見ることができますので、ぜひ覗いてみてください。
店先には味も形も様々なおせんべいがずらりと並んでおり、どれもとてもおいしそうです。全国的にも珍しい黒砂糖が塗ってある「たぬき」や、コシヒカリ100%で作られた「堅焼」、筆者のおすすめはごまの風味がたまらない「黒ごま」です。そして約27年前より女将さんの考案で発売されている、「福耳柿餅」を串に刺した「串せん」は1本から購入でき、食べ歩きに便利です。通常はみたらし味としょうゆ味ですが、11月~5月の期間限定でねぎみそ味もあります。成田参道の観光のお供に、お土産にぜひご賞味ください。