和倉温泉街近くにある「青林寺」というお寺が、SNS映えするということで話題になっています。明治42年(1909年)に東宮殿下(後の大正天皇)の和倉行啓の際に、御便殿が建てられました。「御便殿」とは、皇室が地方に出た時の休憩所で、通常は使用したら取り壊わされるそうです。なので、このように残されていること自体が珍しいことです。その御便殿が、青林寺に移築されました。
建物全体に宮内庁の木曽御用林の檜材が使われ、「御座所」内部には格式高い折上げ格天井を施しながらも、構造は「洋風トラスト」となっている和風意匠が見どころです。2017年10月には御便殿を国指定登録有形文化財として登録されました。
なぜ、SNS映えで話題になっているかというと、お寺の庭が御便殿室内のテーブルに反射して、庭と御便殿が一体となった姿をカメラにおさめることができるからです。拝観にきた観光客は、必ずといっていいほど、このリフレクション撮影を行っていきます。(意外と簡単に撮影できます。)そのお陰で、御便殿の存在を知ることができるし、和倉温泉の宿泊客も増えれば言うことなしですね!