人と人の縁を結んだ「BIG南部裂織」プロジェクト

  • 青森
  • 観光する
※南部裂織作品 

ものを大切にし古布を生かす「南部裂織」

※南部裂織作品 右側の糸玉が緯糸用の「ヌキ」
皆さんは南部地方に伝わる伝統工芸「南部裂織」をご存知ですか。
「南部裂織」とは使い古した布を細く裂き、織りこみ、新たな衣服や生活用品へと再生する織物です。経糸に麻を張り、緯(横糸)に裂いた布を織り込み、再生していきます。江戸時代、寒冷な気候のため綿が手に入りにくい南部地方のきびしい風土の中で、古布を裂いてあたたかい布を織り上げる知恵が育まれました。

八戸ポータルミュージアム「はっち」

青森県八戸市の玄関口として、八戸の人・モノ・食・文化を発信する八戸ポータルミュージアム「はっち」は、新たな交流と創造の拠点として、2011年2月11日に開館しました。

「BIG南部裂織」

※BIG南部裂織作品 
ここ、八戸ポータルミュージアム「はっち」では2013年に青森県伝統工芸士である井上澄子先生のご指導のもと、8か月もの間、のべ500人の来館者のみなさんがその伝統の技と心を共有しながら、南部裂織を織り続ける「BIG南部裂織」のプロジェクトを実施しました。
なんとその大きさは、32畳。
この大きなタペストリーは古布を裂いて緯糸にし、来館者のみなさんの手で木綿の経糸に織っていきました。
古布を裂いて緯糸用の玉「ヌキ」をつくったり、格子柄が浮き出るように経糸の色を変えたり、織り上げた布を構成し、つなぎ合わせる膨大な作業を積み上げて完成したこのタペストリー。
古布を生かす南部裂織には、ものを大切にするエコロジーの精神が詰まっています。
※施設外観 
南部裂織を始め、八戸の観光情報を発信し人と人を繋ぐ施設、「はっち」。
八戸に訪れた際は是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。


南部裂織の詳細はこちら
画像提供/八戸ポータルミュージアム「はっち」
この記事に関連するタグ
前の記事 一覧へ戻る 次の記事