【喜多家住宅】旧家の町家が残る野々市

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写真提供:石川県観光連盟
野々市(ののいち)市は金沢市のすぐ隣の市。おしゃれなカフェやお店が多い若者に人気の街ですが、江戸時代には、金沢から北国街道第1番目の宿場町として栄えました。

国指定重要文化財「喜多家住宅」

写真提供:石川県観光連盟
「喜多家住宅」は国の重要文化財に指定されています。喜多家は野々市でなたね油の製造販売を生業としていましたが、幕末からは酒造業に転じます。1891(明治24)年野々市の大火で罹災し、現住居の新築にあたって金沢市にある材木町の醤油屋の主屋を買い求め移築し、同年11月に完成しました。おうちの中も見どころいっぱいです。
土間を抜けるとまず目に入るのが大きな囲炉裏です。灰をよく見てみるとなにやら模様のようなものが!これらは灰型と呼ばれ、「灰ならし」という道具を使って、灰に模様を描いています。囲炉裏の火元を清潔かつ清浄に保つことを目的として描かれる灰型ですが、装飾性を持たせる意味もあります。火元を美しく装飾して、お客様をおもてなししていたんですね。
こちらの【大】と書かれた木の板は、カレンダーなんだとか!裏面には【小】と書かれています。昔は月末に集金を行っていたそうで、30日までの月と、31日までの月を分かりやすくしていたそうです。
こちらの写真は二階の部屋の扉ですが『一体どうやってのぼるの?』と思いますよね。のぼる際は、はしごをかけていたそうです。なぜわざわざはしごが必要な作りにしたのかというと…。ここは従業員の部屋で、夜遊びにでかけないよう、眠りにつく前に主がはしごを外して夜の間でかけられないようにしていたそうです。
喜多家は油とお酒で財を成した、とてもお金持ちのお家だったので金庫も立派ですね。歴史に思いを馳せながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。じっくりとお話を伺いながら野々市を散策したい方はボランティアガイドと一緒に回ることをオススメします♪
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