「石垣の博物館」!金沢城公園で石垣巡り

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兼六園の向かいにある「金沢城公園」。シンボルの石川門や2020年に復元整備さた「鼠多門・鼠多門橋」など目の引く建造物が多くあります。「何度も通ったことあるから…」と思っている皆さま、ちょっとニッチな視点で楽しみたい皆さまは、今度はぜひ「石垣」にご注目!
出入口や庭園など場所によって、特殊な技術やデザインが工夫されたことや、何度も修築が繰り返されたことなどから、金沢城公園内では現在さまざまな種類の石垣を見ることができ、「石垣の博物館」とも呼ばれています。

「金沢城の石垣巡り」ルートをたどろう!

金沢城公園の中には「金沢城の石垣巡り」として、城外ルート、城内ルートのほか玉泉院丸コースなどいくつかコースが設定されており、注目すべき石垣が解説板付きで紹介されています。解説には積み方の種類や当時どのような役割をしていた場所なのか説明があるので、詳しく学ぶことができます。
目の前の石垣がどのような積み方、背景があるのか説明を見ることができます

石垣の積み方は大きく3つ!

石垣の積み方には大きく3つの積み方があるとのこと。
「粗加工石積み」は、形を揃えた石材を積み上げています。苔むしているのも風情を感じます。
「切石積み」は、丁寧に表面が加工され、隙間なく積み上げられているつくりになっています。確かに見比べると違いは一目瞭然!
「土橋門石垣」には、六角形の石が組み込まれています。これは、亀甲石と呼ばれ、水に親しむ亀を表したもので、防火の願いが込められています。この石のおかげで文化年間の大火も免れることができたと伝えられています。
「自然石積み」は自然の石や粗削りした石を積んでおり、古い時期の石垣にみることができます。

模型で内部構造がみえる!

また、公園内には模型があり、表からは見れない内部の構造を知ることができます。
「粗加工石積み」の模型
「切石積み」の模型
これをみると「粗加工石積み」は石が奥まで大きく、「切石積み」は反対に奥行き短いことがわかります。筆者が行った際はボランティアの方がわかりやすく解説してくださり、「切石積み」は表面が整えられており、見栄えを大切にしたい、本丸の入り口など人目に触れる重要な場所に使われ、「粗加工石積み」は奥行きがあり、重みに耐えられる設計になっているとのことでした。
これまで「たくさん石が積まれていてすごいな…」という浅い感想のまま素通りしていた歴史に疎い筆者ですが、ルートに沿って歩きながら説明をみて、さまざまな石垣を見比べると、なるほどたしかに「博物館」と呼ばれるだけあって全然違う!と発見でした。
ルートをぐるっと一周するのは、体力と時間が必要ですので、ルートを参考に少しずつ回るのもおススメです!道は森の中を進んでいくようで、自然の豊かさも感じられますよ!
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