<ツアーレポート>10/6 栗駒山絶景紅葉と一関・気仙沼3日間

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栗駒山絶景紅葉と一関・気仙沼3日間

10月6日に一関市主催の“JR大船渡線利用を利用した”モニターツアー「栗駒山絶景紅葉と一関・気仙沼3日間」を開催。一般の方向けに参加者を募集したところ、満員御礼。なんと、そのうち約7割を首都圏の方からご参加をいただきました。
参加者には、厳美渓、栗駒山散策、猊鼻渓舟下り、JR大船渡線の車窓からの眺め、気仙沼市内観光を楽しんでいただきました。
実際に楽しんだ様子をレポートします!

~1日目~

■厳美渓

少しずつ木々も色づき始めた厳美渓。前夜までの雨のせいか、水量が多く激流。普段は力強い自然の力を感じさせる厳美渓ですが、今日はより迫力の増した表情を見せてくれました。
ちなみに、厳美渓名物「かっこうだんご」(“空飛ぶだんご” で知られています。)をご希望の方は平日がおすすめです。
訪れたのは金曜日でしたが、待ち時間も少なく購入することができました。
売り切れ次第終了、かつ不定休ですので営業日にはご注意ください。

■栗駒山紅葉散策

バスで栗駒山を登って行くにつれて、色づき始めた木々が表れてきます。栗駒山ビジターセンターに到着の頃には、紅葉に出会うことができました。
しかし、この夏の猛暑の影響もあり、紅葉は例年よりも遅め。「神様の絨毯」とも呼ばれる状況には一足早かったようです、
なお、訪問時は残念ながら天気に恵まれず、雨(時折大粒のひょう)が降ってくるなどあり、予定していた時間を短縮して散策しました。
散策途中には、まるでアニメの世界に飛び込んだかのような、補足狭い木のトンネル道もありました。

~2日目~

■一関市内街歩き

2日目最初の行程は一関市内の街歩き。一ノ関駅前にある大槻三賢人像からスタート。中でも印象的だったのは蘭学を学んだ大槻玄沢。気球を“バルーン”と訳し、また“ビール”を日本で初めて紹介した人なのだとか。特に“ビール”については、参加者からも驚きの声が挙がっていました。その後、一ノ関駅前の“先賢の路”で「芭蕉の辻」碑、お城の跡地を見学。また道中、地元の酒蔵「世嬉の一酒造」で日本酒やビールを、ごま摺り団子で有名な和菓子屋「松栄堂総本店」で人気のお土産など買い物を楽しみました。

■三彩館ふじせい

昼食はひと口もち膳で有名な「三彩館ふじせい」へ。女将さんからもち文化やひと口もち膳の歴史、食べ方、お店のこだわりなどの説明をいただきました。
特に印象に残っているのは、お店の“こだわり”で2つありました。1つは、毎日つきたてのお餅を提供していること。つきたてだからこそ味わえるお餅そのものの甘味、ふんわりと香るお米の匂いなど、ここだけの特別感があります。もう1つは、ずんだです。なんと、枝豆の薄皮を全て手作業で取り除いているんだそうです!これほど滑らかな舌触りのずんだは食べたことがありません。いかにこだわって、手間暇かけているかがわかる一品です。

■猊鼻渓

ほんのり黄色や赤が見え始めてた猊鼻渓。外国人のお客様も多く訪れていて、国内外問わず人気の観光スポットです。


紅葉の色に加えて、太陽の位置によって変わる光と影のコントラスト。何度訪れても、違う表情を見せてくれます。舟には上り・下り合計で60分間乗っていますが、船頭さんのユーモアに富んだお話が楽しく、あっという間の時間に思えるほどでした。(※通常運行は90分。)
舟下りの最後は船頭さんによる「げいび追分」。渓谷内で船頭さんの歌声が響き渡ります。特筆すべきは、音の反響。まるでオペラ座のような音の響きに、参加者を驚きを隠せませんでした。

■猊鼻渓駅~JR大船渡線~気仙沼駅

猊鼻渓から気仙沼への移動はJR大船渡線!
猊鼻渓駅、初めて訪れると“本当にここは駅なのか?”と不安になる場所です。なぜなら、駅周辺は驚くほど駅前感が無いからです。駅前広場と思われる場所は、パッと見ほぼ公園。実際、「目の前にある駅にたどり着けるのか」と、ちょっと不安になりました。
これも地方の無人駅(およそ秘境駅)の魅力の一つなのかもしれませんね。
JR大船渡線の電車は2両。途中駅からの乗車もあり、1両に約40人がまとまって乗ることはできませんでしたが、2両に分かれることで全員が座って移動することができました。
ここでプチ情報。JR大船渡線はワンマンカーです。無人駅での乗車は先頭車両の後方のドアから、降車は先頭車両の運転席の後方にあるドアからとなります。降車時、運転士さんが精算してくれます。

~3日目~

最終日は気仙沼市内観光。
まず初めに「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」を訪れ、当時の被災状況を知っていただいたうえで、現在の気仙沼市を観光いただきました。
この悲劇を知ったうえで市内観光をすると、どれだけ気仙沼市民が歯を食いしばって頑張ってきたのかを、感じることができると思います。

■気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館

気仙沼を訪れるにあたり、最もご案内したかった場所。
気仙沼市から多くの尊い命やこの地で暮らしていく日々、未来の希望など多くのものを奪った災害を「目に見える証」として保存しています。
最初に観る震災当時の映像や施設内各所、言葉を失います。また当時の写真や映像、その後の生活に関する市民の映像を観ていると、ただただ涙が出ます。
同情などではなく、感情移入によるものでした。それだけ、被災者の言葉が心に突き刺さったのだと思います。

■いちば寿司

お昼には、観光物産施設「気仙沼 海の市」内にある“いちば寿司”さんへ。新鮮な海の幸はもちろんですが、気仙沼は一味違いますよ。なんと、フカヒレが握りで登場!“これぞ気仙沼!”という特別感がありました。
また「気仙沼 海の市」にて買い物も楽しんでいただきました。
海の市
海の市 いちば寿司

■気仙沼市の絶景エリア

午後は気仙沼大島大橋(車窓からの眺め)と亀山展望台にて、絶景を堪能。天気も良く、最高の景色を眺めることができました。途中、大島ウェルカムターミナルへ。お土産の他、ソフトクリームなどもあるので、小休憩にはお勧めのスポットです。
ウェルカムターミナル
亀山展望台からの景色

■気仙沼駅~JR大船渡線~一ノ関駅

ツアーの締めはJR大船渡線!


始発の気仙沼駅から乗車しました。個人の参加者も2泊3日のツアーで交流を深めているので、大船渡線のボックスシートは旅の思い出を語るには最高でした。1時間20分以上乗車するのですが、終点一ノ関駅に到着した際には「もう着いちゃった?」などの声も聞かれました。もしかしたら、ここで出会った仲間と、次の旅行の計画をしていたのかもしれませんね。
最後にプチ情報。JR大船渡線は曲がりくねった形状からドラゴンレールと呼ばれています。そのドラゴンにちなんだ竜のロゴもあるようです。訪れた際には、ぜひ探してみてください。意外と可愛いですよ。
最後にアンケートも回答して、ツアー終了です。
2泊3日のJR大船渡線を活用したツアー。JR大船渡線をはじめ、一関市内のまち歩きや気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館など、たくさんの“初体験”に出会うツアーとなりました。



モニターツアー参加者の感想(一部)
●70代女性・宮木県在住
初めてのJR大船渡線利用、ローカル線の魅力を感じた。

●60代男性・東京都在住
一関市街歩きで城内をまわり、ガイドの方に歴史や偉人について話がきけたことが良かった。

●70代女性・宮城県在住
東日本大震災で大変な被害にあいましたが、人間の力のすごさにあらためて感心しました。(ここまで復興させてきたことに。)

●70代女性・東京都在住
2011年度の東日本大震災は実際見、聞くとは大違いでした。涙が止まりませんでした。ここはすべてのツアーに組み込むべきだと思います。
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※写真はすべてイメージです。※2023年10月現在の情報です。
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