江戸時代の面影残る老舗煎餅店【立会川 大黒屋】

  • 東京
  • 食べる
「たけのこせんべい」の暖簾に惹かれて訪れた店舗は、気さくな店主が出迎えてくれた、レトロ感漂うお煎餅屋さんでした。

立会川を散策して素敵なお店に立ち寄ってみよう!

◎ 古の雰囲気が偲ばれる、情緒溢れるお煎餅屋さん ◎

これが”たけのこせんべい”です!かわい~☆

暖簾に銘打って販売している「たけのこせんべい」。筍の成分が含まれているわけではなく、”たけのこの形”をしたお煎餅です。味はざらめ、胡麻、海苔、醤油、辛子の5種類。看板商品なので、売り切れになることも。実際に、取材に行った日は醤油と胡麻以外売り切れでした。
ところで、何故”たけのこ”なんでしょう?由来は、この近辺の過去の名産物だった筍からです。江戸時代後期、品川・目黒周辺は竹林が生い茂り、筍栽培が盛んでした。関東大震災を機に宅地化が進み、竹林は激減し、名産だった筍も姿を消しました。そこで、その頃の名産の筍を現代に蘇らせるべく、お煎餅を焼く”型”にこだわってようやく出来上がったものが「たけのこせんべい」です。この形で均等に焼くのは一苦労だったそう。試行錯誤を繰り返して、ようやく納得出来る一品が出来ました!風変わりな形は話題を呼び、お土産にも喜ばれています。

棚には色んな種類のお煎餅やあられが所狭しと陳列されてました!
外国人にもわかるように英語が併記されてました。
柿の種や品川巻(細長い海苔巻あられ)も人気です。
”久助”って”割れた煎餅やあられ”って意味なんです!知ってました?

◎ レトロなのは雰囲気だけじゃない!歴史ある町の一棟 ◎

江戸時代の古地図です。店内に飾られてます。この地図に、なんと現在建っている大黒屋の店舗の礎となる建物が描かれてるそうです!地図に『大井村』とありますが、この地名は江戸時代この地域一帯にあった大きな村のこと。1908年(明治41年)に町制が施行されて『大井町』となるまでの地名でした。それにしても、江戸時代まで遡るとは、その歴史の重さを感じずにはいられません!

◎ DIYレベルじゃないよ!?プロ顔負けの”全て自作”店舗 ◎

何でも制作する凄い店主。なんと、後ろの神棚も手作り!

色んなモノが陳列している店内。ふと見ると版画や木彫りの置物が目につきます。なんと、店主の手作りのものばかり!ご自身は一級建築士も取得していて、店内の改装も手掛けたとか。思いついたものはなんでも手作りしたくなるんだそうです!手の込んだものは制作に数ヶ月掛かることも。その凄さに脱帽です!

看板もお手製!
”アマビエ”の木彫り。これもお手製!
版画も出来ます!
なんとこんなものまで!お手製のシェードランプ!すごいの一言!
この記事に関連するタグ
前の記事 一覧へ戻る 次の記事