福島のレトロな洋風建築【旧伊達郡役所】で明治ロマンを満喫!

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福島観光でオススメな「旧伊達郡役所」。レトロ好きにはぜひ訪れてもらいたいスポットです。福島県の桑折町(こおりまち)にある旧伊達郡役所は明治16年に建てられた明治ロマンを感じることができる擬洋風建築物。11月3日(金・祝)には旧伊達郡役所開庁140周年を記念し、桑折町ならではの体験ができる特別なイベントを開催します!
左:「旧伊達郡役所」入口 右:館内の階段

「旧伊達郡役所」の歴史

旧伊達郡役所は1883(明治16)年に完成し、郡役所が廃止されるまでの約43年間、伊達郡役所として利用されました。廃止後も県の出先機関として利用されていましたが、1969年にその役目を終えています。1977年には国の重要文化財に指定されました。

しかし2011年の東日本大震災で大きな被害を受けます。その後修復工事を行い2014年4月1日に再オープンしますが、2021年と2022年の福島県沖地震でも被害を受けました。何度も困難に直面しましたが、2022年12月には地震被害による災害復旧だけでなく、外壁の塗直しなどの保存修理工事も併せて行い、リニューアルオープンを果たしました。
2階の様子

洋風建築でありながら和風の意匠もある擬洋風建築

旧伊達郡役所は明治初期の建築の特徴をよく見ることができます。基礎には切石を積み、北海道や東北地方の重要建造物と同様にベランダが張り出たペンキ塗りで、下見板壁になっています。下見板壁とは板の上下がお互いに少しずつ重なり合うように、横方向に張っている壁のこと。

正面は二階建てで、中央塔屋があり、軒は日本家屋や社寺などによく採用されている化粧垂木(けしょうたるぎ)様飾り。化粧垂木とは屋根の勾配にしたがって、斜めに取り付けられていて、表に見える柱を指します。

また円形刳り蛇腹(じゃばら)も特徴的でこちらは洋風建築でよく見られます。壁の上部や各部を区切るための帯状の装飾のことで、円形にえぐられた装飾が、ヘビの腹のように伸縮しているのでこの呼び名がつきました。また窓はすべてガラス入りの上げ下げ窓でこちらも洋風建築の特徴が表れています。

和風建築と洋風建築の特徴と良さを持つ旧伊達郡役所は日本ならではの建物ですね。
「旧伊達郡役所」の外観

館内の見どころ

館内では様々な洋風建築の要素を見ることができます。床は短冊型の板がはめられ、ガラス入りの窓から光が差し込みます。また1階は外、2階はベランダに続くドアは丸枠で、上部にはめ込まれているのはカラフルなガラス。丸みが可愛らしい照明が吊るされていて、レトロな要素が満載。メルヘンな世界に迷い込んだようですね。
カラフルなガラスがはめこまれたドア
可愛らしい照明
日本で最初の自転車「三元車」のレプリカも展示されています。三元車は車輪が2つある方が前方で、現在の自転車と同じように足で踏んだ動力を車輪に伝えて進みます。実は三元車を考案制作した鈴木三元は伊達郡谷地村(現・桑折町)出身なのです。
「三元車」のレプリカ

11月3日(金・祝)には特別企画の「旧伊達郡役所・誕生祭」

「旧伊達郡役所」と紅葉スポットの「陣屋の杜公園」を会場に桑折町ならではの体験ができるイベントを開催!和洋折衷の明治建築が特徴の旧伊達郡役所のカフェでは、桑折町産食材を使ったメニューを楽しむことができます。この日だけの特別メニューも用意されているそう!また地元の物産が並ぶマルシェも登場するのでお土産も買うことができますね。
「旧伊達郡役所・誕生祭」イメージ
紅葉スポットの「陣屋の杜公園」

福島で明治時代にタイムスリップ

和洋折衷の明治建築が特徴の「旧伊達郡役所」をご紹介しました。フォトジェニックな空間で写真撮影をするのも楽しいですが、どのような種類の建築なのか、どの時代に建てられたのかを知るとより魅力を感じることができますよ。ぜひ旧伊達郡役所で明治ロマンを感じてくださいね。
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