今回ご紹介するのは新幹線とれいゆつばさ。土曜・日曜祝日を中心に福島駅から山形県・新庄で運転され車両正面には最上川の流れをイメージしたブルー、側面には山形県を代表する山、月山の山容をイメージしたなだらかな曲線が描かれています。それはまるで「山形県にようこそ、これから出羽路の旅をどうぞお楽しみください、まずはとれいゆが目的地までの楽しいひと時を提供いたします」、とでも言うかのような装いです。列車の塗装もさることながら、このとれいゆつばさには日本で唯一のサービスが提供されているのです。
山形新幹線の沿線には白布・上山(かみのやま)・蔵王・天童・肘折などほか、数多くの温泉がそれこそ各停車駅ごとに最寄り駅となっており、各温泉地を目指す行楽客が多く目につきます。そんな温泉に向かう時間にも車内で足湯を楽しめ、普段は味わうことのできない特別なひと時を過ごすことができるのがとれいゆつばさの魅力と言えます。
12~14号車のお座敷指定席はすべて向かい合わせスタイル。お座敷と言っても腰かけて足を伸ばせる座席タイプ。なお、座席部分は畳と座布団の組合せで和の空間を演出、4人向かい合って座っても、1人当たりのスペースが広くゆったり使えます。天井にはフルーツを模したレリーフから醸し出されるグリーン車風の照明も、上質な車内空間を醸し出しています。座布団には山形特産のさくらんぼや紅花、将棋の駒などがデザインされているので、ぜひお手に取ってご覧になってださいね。なお、11号車は普通車指定席と一般的な座席ですが、元グリーン車の座席を使用しているので乗りトクな座席と言えます。
15号車にある湯上りラウンジ。こちらは足湯を満喫した後、寛ぐことができるスペースです。同じく15号車にはバーカウンターがあり地酒や、山形県産ワイン、フルーツジュース、スイーツ、おつまみなど取り揃えておりますでのご一緒にいかがでしょうか?温泉に着く前に列車内で一足お先に、温泉旅館の気分が味わえるなんて、そんな贅沢なことは無いですよね。
足湯に入るためにはびゅうの現地発着プランをお求めになり店舗にて足湯利用をお申し出になるか、11号車の普通車指定席または12~13号車のお座敷席のきっぷをお求めのうえご乗車になり、当日の予約状況により15号車で湯守アテンダントから足湯利用券を購入することとなります。当日購入の場合は数に限りがあるので、福島駅乗車と同時にお求めになるのが良いでしょう。足湯に浸かれる時間は15分間で、予約の際に時間帯を決める必要があり、どのようなタイミング、どのような風景とともに足湯に浸かりたいかプラン立てがあると良いですね。当日はとれいゆつばさ特製の足拭きタオルがもらえますが勿体なくて使えない!と言う方は予め別のタオルを持参されることをお勧めします。
みなさまが山形県内を旅行していて、次に来る列車がとれいゆつばさで空席があるとしたら。その時はぜひ、山形の想い・魅力が詰まったとれいゆの指定席券をお求めの上、ご乗車になってみて下さい!予約状況次第ではありますが、450円払うだけでここでしか味わえない至福の時間が待っています!あるいは列車に詰まった数々の意匠から山形の魅力に気が付くことができるはずです!1人でも多くの方がとれいゆつばさに乗り、山形の魅力に気付き、温かい足湯に浸かり特別な時間を過ごすことを願っています!