青森県【蔦温泉 蔦温泉旅館】 第25弾 湯守に聞く「地・温泉」の魅力
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「THE ONSEN」の魅力に迫る!
「湯守」とは…
足元から湧き上がる 青森県十和田の秘湯 蔦温泉旅館
奥羽山脈の大自然と異世界感アートが魅力の十和田市の温泉旅館
湯守 小笠原さん
「奥羽山脈の東側に位置する十和田市は十和田湖、奥入瀬渓流、八甲田連峰とネイチャーフィールドとしては多岐に渡る自然と、世界遺産と異なる国立公園ならではの気軽にかかわりあえるよう整備が施されています。また、市街地では十和田市現代美術館を中心に現代美術という異世界感アートの整備が進められております。歴史(Hstory)の裏付けに基づいた自然と新しい発想の物語(Story)が徐々に融合してきた途上の街並みをご覧頂けます。」
平安時代から人々を癒した湯治小屋
湯守 小笠原さん
「一番古い文献で1147年(久安3年)というものがあります。それには既に湯治小屋があったと記されています。1147年という年は「源頼朝」が生まれた年という説があります。蔦温泉が属する連なりは、十和田湖外輪山系となり南八甲田連邦となります。十和田湖が最後に噴火したのが1000年前と言われていることから、十和田湖の噴火に触発された外輪山の噴火により、蔦温泉周辺の基が形成されたと言われています。」
数多くの作品に登場する「蔦温泉旅館」
湯守 小笠原さん
「まず、十和田湖を世に知らしめた三大功労者の一人として、高知土佐出身の大町桂月が挙げられます。晩年は蔦温泉に本籍を移し、この地で没しました。与謝野晶子と文壇で争った話は有名で、夏目漱石の「坊ちゃん」には実名で登場するなど当時の文学界にはかなり影響が有ったと言われています。
小説としては他にも、壇一夫が自身をモチーフに描いた作品「火宅の人」では、壇氏が愛人入江杏子と初めて一夜を伴にした場所として蔦温泉が登場します。
作曲家である岡本おさみも蔦温泉をもとにした作品を残しています。吉田拓郎の「旅の宿」では、岡本氏が新婚旅行で蔦温泉を来館した際の情景が歌詞の中に納められています。「歩道橋の上で」も蔦温泉での情景がモチーフになった作品です。
その他、歴代数々の映画の舞台として作品に納められています。」
ブナの森の恵みを存分に堪能できる、源泉湧き流しの湯
湯守 小笠原さん
「八甲田山系の温泉となると、酸ヶ湯温泉を代表とする硫黄泉が主流ですが、蔦温泉が属する南八甲田連峰は硫酸塩泉(芒硝泉)が主流です。ブナの森に降り注いだ雨水が異なる時間をかけ、温泉や湧水として湧き出ています。47℃の源泉の上に浴槽を設けており、熱めの温泉が特徴ですが適温にする為、注がれる湧水も温泉と同じブナの森に蓄えられた雨水です。おなじ山に降り注いだ雨水が悠久の時を越え、再び出会う瞬間とも言えるでしょう。
この泉質の温泉ガスは無害で、湯殿に充満した温泉ガス中に身を委ねることも入浴と同様の効果が見込まれるとのこと。特に喘息等の呼吸器疾患のお客様からは長時間湯殿に滞在することで楽になったという声を頂いています。」
奥入瀬観光の拠点に
湯守 小笠原さん
「奥入瀬渓流の入り口とは言え、6Km離れているので渓流そのものとは直接関わり合いがございませんが、古くから十和田湖、奥入瀬観光、八甲田観光のちょうど中間に位置する立地条件から観光の拠点としてご利用されています。また近年は蔦温泉の裏に点在する蔦沼をはじめとした湖沼群も観光スポットとして認知されており、紅葉時期には大渋滞が問題となっており、入場制限もかかるほどです。
が、しかしこのフィールドは紅葉時期だけではなく、四季を通してその瞬間しか見られない希少の景色を常に醸し出している場所です。
あるお客様からは「四季を通していつ来てもご褒美のある山だね」という声を多数頂いています。」
ゆっくり流れる時間を思い思いの過ごし方で
湯守 小笠原さん
「時には遊歩道の散策、時には温泉三昧、時には読書でも、とお客様それぞれに異なる時間を過ごされております。ただ、皆様が口にされるのは「日常と異なる1分の長さの違いを感じれる空間が魅力」とのことです。あれができます・これができますの押しよりも「何かこれいいなぁ」という懐の深さが魅力です。」
2022年10月 東北初の最高級離れが誕生!
「3つの離れがあり、それぞれの離れにはコンセプトに基づいた設えを施しております。」
和の設計匠「松葉啓氏」が完全プロデュースした3つの離れでも、蔦温泉の源泉を利用した温泉を客室半露天風呂で楽しむことが出来ますよ!また、お食事も離れ宿泊者専用の特別メニューがいただけます。
こだわりの離れは、特別なご旅行にぴったりです!
月寛(げっかん)
薬鶴(やっかく)
瓢箪(ひょうたん)
自らを自然に委ねる時間
湯守 小笠原さん
「無色透明な湯に感動があるか否、自分の適温でない湯に浸かることに感動はあるか否、多人種多言語が飛び交う湯殿に感動はあるか否。
「特別ではなく人も自然の中の一部」
蔦温泉は長い歴史の中でいろんな方々を受け入れてきました。これからも変わらないでしょう。およそ1000年前には既に温泉を中心としたコミュニティーがここにあり、ここに吹く風に感動した人が再び訪れたんだと思います。自らを自然に委ねる時間、多分これこそが1分の長さの違いなのでしょう。」
悠久の歴史、雄大な自然に溶け込む時間を
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●所在地
青森県十和田市奥瀬字蔦野湯1
●アクセス
七戸十和田駅より無料送迎バスあり(要予約)
※本記事の内容・サービス等は変更している場合があります。
※画像はすべてイメージです。
◆次回予告◆
「地・温泉」について、詳しく知りたい方は下記のリンクボタンよりご確認ください。