2万年前の氷河期へタイムスリップ! 仙台市富沢遺跡保存館【地底の森ミュージアム】
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~「地底の森ミュージアム」について~
富沢遺跡では昭和62~63年(1987~1988年)に小学校建設のための事前調査が行われたときに、近世・中世・平安時代・古墳時代・弥生時代の水田跡、植物の根や茎がよく残っている土(泥炭層)、その下からは縄文時代の穴や倒木の跡が発見されました。さらに2m下(現在の地面から約5m下)からは約2万年前の旧石器時代に生きた人達の活動跡と森林跡が一緒に発見され、このような跡が残っているのは世界的にも珍しく貴重な発見だったことから、遺跡を発掘されたままの状態で保存・公開するために、建設を予定していた小学校を別の場所へ移して、地底の森ミュージアムを建てることになったそうです。
~旧石器時代の人々の暮らしを知ろう!~
★地下展示室★
目の前に一面に広がる大量の黒い根っこは、厚さ5mの土に埋もれていた「埋没林」で、空気から遮断されて奇跡的に2万年もの間腐らずに残ったものです!
これらの樹木は針葉樹で、グイマツや絶滅してしまったトミザワトウヒがほとんどで、現代では北海道の北部やサハリンの南部など寒い地域に生えているそうです。
2万年前の遺跡を発掘されたままの姿で保存して展示するために、建物の外壁を厚くして地下水の影響を極力なくし、樹木に含まれている水分を特殊な薬品におきかえて腐らない状態にして、本来の色に戻すといった新しい保存方法を採用しているそうです。
地下展示室では、地下5mから発見された2万年前の森の跡をそのままのかたちで見ることができ、他にも鹿のフン、標高のやや高いところには旧石器人のキャンプ跡があり、発掘調査の結果をもとにした2万年前の人々の様子を再現した映画も観ることができます。
室内は10分ごとに明るい時間と暗い時間を繰り返していて、明るい時間は遺跡をじっくりと見物し、暗い時間には約3分のスライドや約7分の当時と同じような風景や人間の活動の様子が復元された映画が流れるので、旧石器時代を生きてきた人々の暮らしぶりを見て楽しむことができます。
★1階常設展示室★
★野外展示「氷河期の森」★
建物の外に出ると、2万年前の氷河期に富沢に広がっていた森を復元した野外展示「氷河期の森」があります。絶滅したトミザワトウヒによく似たアカエゾマツやグイマツ・シラカンバ・ハンノキ・ハシバミなどの木々が見られ、周囲の草原にはアキカラマツやナガボノシロワレモコウ、湿地にはスゲ・カヤツリグサ・ミズバショウ、池にはミツガシワなどが植えられていて、約2万年前に広がっていた風景をできる限り忠実に復元しています。
「氷河期の森」の中には遊歩道が整備されていて、四季折々の草花や昆虫などを身近に観察できるので、天気がいい日にはお子様を連れて散歩をしながらのんびりと自然に触れる時間を過ごすのもいいですね!
★ミュージアム・シアター「狩人登場!」とは★
狩人たちは館内外に現れ、狩りの途中の休憩をしたり、来館者の方たちとコミュニケーションを取ったりします。彼らはどんな道具を使い、どんな作業をしているのでしょう。狩人と出会うことができたら、とってもラッキーです!!
ぜひ、どんなことをしているのか観察したり、コミュニケーションを取ってみましょう!
~縄文時代の暮らしにも触れてもっと歴史を学んでみよう!~
仙台に観光に訪れた際に一緒に立ち寄ってほしい場所が兄弟館の「仙台市縄文の森広場」です!
約4,000年前の縄文ムラがあった山田上ノ台遺跡(やまだうえのだいいせき)を保存・活用し、縄文人の暮らしを楽しみながら体験する場として建てられた施設です。土器づくりや勾玉づくりなどの縄文体験を通して、縄文人の心・知恵と暮らしを知ることができます。
両施設ともイベントがたくさんあり、イベントを通して、大人も子供も楽しみながらその時代に生きた人々の知恵と暮らしを知ることができます。休日のお出かけスポットにいかがでしょうか。
体験イベントの内容については公式ホームページの他、Facebookで最新情報をチェックしてみよう!
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●所在地 宮城県仙台市太白区長町南四丁目3-1
●アクセス 仙台市営地下鉄南北線「長町南駅」
西1・2出口より徒歩約5分
●問い合わせ先 電話 022(246)9153
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※画像はすべてイメージです。
※画像提供:仙台市富沢遺跡保存館「地底の森ミュージアム」