秋田の酒蔵めぐり特集~vol.6~【白瀑・山本】

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写真左から「山本 ピュアブラック」「山本 アイスブルー」 画像提供:山本酒造店
「秋田の酒蔵めぐり特集」vol.6は、明治34年(1901年)に八森村(現八峰町)に創業した蔵元、山本酒造店です。秋田県の北西部に位置し、秋田県民謡「秋田音頭」の歌詞の冒頭”秋田名物八森ハタハタ~♪”に出てくるハタハタ漁で有名な日本海沿岸の漁村の町にあります。【白瀑(シラタキ)】の酒名で愛され続け、近年では「ど辛」や「ピュアブラック」などインパクトの強いネーミングシリーズの【山本】が人気を博しています。
今回は、6代目代表取締役の山本友文さんに酒蔵を案内していただきました!!

蔵人みんなで作るお酒

6代目である山本友文さんは元々、東京の音楽事務所に勤めていましたが、紆余曲折を経て、跡を継いだのが2002年。杜氏制を廃止し、蔵人全員が主体的に酒造りに取り組む酒蔵を作りたいと、自らも酒造りを始めました。
フルーティで華やかな香りが漂います♪
大体のお酒は、およそ30日前後で出来上がります。仕込み中のお酒は、常に一定の温度ではなく6度から、毎日少しづつ温度を上げて行き、10度に達したあとは様子を見ます。毎日、6項目の分析をしながら、温度を調整しています。温度はタンクごとに、常に機器にてモニターし、設定した温度より上がると自動で冷却されるようになっています。

仕込み水は世界遺産・白神山地の湧き水

世界遺産・白神山地のブナ林  画像提供:アキタファン
仕込み水は、酒蔵から約2キロ離れた所にある、世界遺産・白神山地の中腹から湧き出る水を、直接酒蔵まで引き込み、全ての行程にこの湧き水を使用しています。また「酒造りは米造り」を徹底させ、この仕込み水が流れ込む棚田で酒米も作っています。ということは同じ仕込み水で、酒と米の両方を作っていることになるんですね!

ブナ材を使った麹室(こうじむろ)

画像提供:山本酒造店
麹室(こうじむろ)には一般的には杉材を使いますが、ここではブナ材を使用しています。これは特産という理由ではなく、杉は木の香りが強いため、麹に匂いが移る恐れがあることから、欅(けやき)や松、ミズナラなど何種類もの木を煮て試した結果、もっとも香りが少ないブナが選ばれたのです。このように美味しいお酒を造るためには、細部までこだわり、努力と手間を惜しみません。

ポットスチルでクラフトジン造り

「ポットスチル」といわれる蒸溜器
このポットスチルといわれる蒸溜器で、蒸溜酒(スピリッツ)クラフトジンを造ります。34種類のいろいろなボタニカルなものを加えて海外に販売しています。ちなみにカミツレとキキョウは地元産を使用しています。日本酒の酒蔵で蒸留酒を作っているのは意外でした!

全量瓶づめで保管

大きな冷蔵庫が5つもあります!  画像提供:山本酒造店
山本酒造店では、醸されたお酒をすべてフレッシュなまま瓶づめし、5つある大型の冷蔵庫で保管します。通常であれば、出来上がったお酒はタンクで貯蔵し、在庫がなくなったらタンクから瓶に詰めます。タンク貯蔵は、空気に触れる部分が多くなると、酸化が早くなってしまうため、瓶に詰めた方が新鮮なまま保存ができるのです。ただし、出来たお酒を全て瓶づめして冷蔵庫で保管するとなると、なんと貯蔵場所が8倍以上必要になります。そういった理由から、全量を瓶づめしている酒蔵はほとんどありません。

第二の醸造所2023年4月オープン「LABO and CAFE YAMAMOTO」

2023年の4月、酒蔵の敷地内に日本酒の醸造所(ブルワリー)とカフェ「LABO and CAFE YAMAMOTO」が併設した施設がオープンしました。LABOの名のとおり、カフェには実験的に小さな醸造所(マイクロブルワリー)が併設され、その様子を店内から眺められます。その店内で、その時々で仕込んでいる生酒をサーバーで提供するといった、山本ファンにはたまらない聖地になっています。
また、フランス・パリの人気パティスリー「ピエール・エルメ・パリ」のマカロンを味わうことが出来ます!!山本酒造店の酒粕を使用したマカロン「シラカミ」を食べられるのは、世界でここだけです!
施設内の随所に「ファンのための施設を作りたい」という社長の想いが感じられます。
山本酒造店のホームページはこちら

今後の展開

酒蔵の新しい試み、秋田県の新名所として、歩みを止めない山本社長に今後の展開を伺いました。
今春は一棟貸しの宿「お宿やまもと」をオープンする予定です。場所は、ここから車で10分ほどの距離にある海沿いの古民家です。木枠にガラスがはめ込まれた窓ガラスが、端から端まであり、どこからでも海を眺める事が出来ます。天気の良い日は男鹿半島まで見えるロケーションです!また、日本酒サーバーの飲み放題、普段は一般公開していない酒蔵を蔵人が案内するサービスなどをプランに含めているそうです。さらに数年後には、日本海を高台から望む一等地に高級価格帯の一棟貸しも計画しているとのこと。今後の展開にも目が離せませんね。
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