生きた彫刻に出会える旅!井波別院瑞泉寺【井波彫刻】

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©(一社)南砺市観光協会  繊細な彫刻が施された山門  

町まるごと彫刻ミュージアム?!

〈井波交通広場観光案内所付近〉
〈八日町通りに見かけた看板〉
自然豊かな富山県南西部に位置する南砺市に、日本随一の木彫りの町、『井波』があります。ここは『井波別院瑞泉寺』を中心とした門前町として栄えてきました。
町なかに一歩入ると、至る所に彫刻が見られ、そこはまるで彫刻ミュージアムを訪れているかのようです。
バス停のある、井波交通広場観光案内所やその周辺には、看板や表札、木彫りの動物等多くの井波彫刻が見られます。特にお寺まで続く石畳の八日町通りには、工房もある為、多くの作品にも出会えます。散歩が楽しいエリアです。

井波彫刻の発展はお寺の再建がきっかけに

©(一社)南砺市観光協会  前川三四郎氏作『雲水一疋龍』
1390年に開かれた井波別院瑞泉寺は、幾度となく火災に遭い、その都度再建をしてきました。その中でも、1762年の火災では、翌年から京都東本願寺の御用彫刻師であった前川三四郎氏が中心に再建にあたり、地元の大工が彫刻技術を教わった事が、今も続く井波の地になくてはならない彫刻文化のはじまりになったといいます。
山門の正面にある、今にも動き出しそうな躍動感あふれる龍の彫刻、『雲水一疋龍』は、前川三四郎氏の作品として親しまれ、これをくぐると井波彫刻のハイライト、本堂や太子堂へと続きます。

昼間とは違う!!夜に魅せる【瑞泉寺ナイトミュージアム】

©(一社)南砺市観光協会 
ライトアップの山門
本堂
イベントや団体向けに、夜の瑞泉寺をライトアップし、井波彫刻師の解説付きで約1時間のツアーを実施しています。(現地集合・解散、10名以上45名以内で催行。詳しい問い合わせ先は(一社)南砺市観光協会まで)
特に境内の彫刻は高くて場所的に暗いので、昼間は周辺が明るい為に、細かい部分は見えにくいですが、ライトアップする事で陰影が生まれ、彫刻の緻密さをより感じる事ができます。
彫刻を知り尽くした彫刻師からの説明は、その視点ならではの解説を聞く事ができ、歴史や技術に触れられる貴重な機会です。

みんなが寝静まった頃、命宿った彫刻たちが動き出すと考えたら、なんだかワクワクしてきました。ナイトミュージアムを見て、その場で目を閉じると、そんな不思議な風景すら浮かんでくる。この世界に引き込まれ、魅了されます。
昼間とは違う『雲水一疋龍』 今にも龍が動き出しそう!!

師としての瑞泉寺。迷ったらお寺へ行け!! 

井波には、今もなお約200名の職人が、江戸中期から彫刻技術を受け継いでいます。
小さな町に、これだけの職人がいるのも珍しくとても貴重な事。
伝統を守ってきただけでなく、時代に合ったニーズを察知し、新しい彫刻の在り方を提案し続けているのも魅力的。江戸~明治は主に寺社、~昭和は欄間や住宅装飾、~現代は観光地としての小物作成や、ギター等の楽器、シャンデリアや表札等のインテリア、そして信頼の高度技術とセンスをもって、全国の神社や文化財の修復等も手掛けるほど活躍の場は幅広いです。

彫刻師達は昔から、
『迷ったらお寺へ行け!!』
と先代から言われてきたそうです。井波彫刻の発祥地である瑞泉寺には、傑作、また各時代の技術や特徴が施された彫刻が沢山ある為、お手本がここにあり、彫刻師にとってはこのお寺は先生でもあるのです。
まるで命宿った彫刻を見ていると、不思議と色々な感情が湧き出てきます。私達にとってもここは学びの場なのかもしれません。
これからもますます目が離せない井波に、お気に入りの彫刻探しに行きませんか?
©(公社)とやま観光推進機構 伝統/井波彫刻
お問合せ先:(一社)南砺市観光協会
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