みやぎの日本酒満喫シリーズ 第6弾 ~米どころ宮城が誇る日本酒のススメ~ 【内ヶ崎酒造店・蔵王酒造・萩野酒造・大和蔵酒造】

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内ヶ崎酒造店のお酒(イメージ)写真提供:宮城県酒造組合
日本全国 津々浦々、美味しい日本酒の産地は数あれど宮城県も美味しくて個性的な日本酒が多くあることをご存知でしょうか。
みやぎの酒には、あの有名な戦国武将にも深い関りがあり、自然豊かな土地で各酒蔵が丹精込めて醸す日本酒は、どれも絶品!
今回は、そんなみやぎの日本酒を全9回に渡ってご紹介いたします。

みやぎの酒造り

みやぎの酒造りのルーツ

みやぎの酒は慶長9年(1604年)に、宮城県 県南の亘理(わたり)という地域で武田源左衛門が町酒屋として酒造を始めたものが記録が残されている中では最初とされています。
その数年後の慶長13年(1608年)には、食通で酒をこよなく愛した仙台藩祖・伊達政宗公による仙台藩の御用酒屋がスタートしました。
政宗公は、柳生但馬守宗矩(やぎゅう たじまのかみ むねのり)の仲介により、大和(奈良)の榧森(かやのもり)に住んでいた又五郎に「榧森又右衛門(かやのもり またえもん)」の姓名と十人扶助、切米十両を授けるとともに、青葉城 三の丸の南に酒造蔵と住居を与え御用酒屋を始めました。酒造蔵は、政宗公自らが縄張りしたと伝えられています。
藩御用達酒屋の発展とともに、仙台城下では町酒屋も登場し、お互いに酒造技術を競い合う中で、みやぎの酒づくりは磨かれていくことになりました。

9割以上が高品質酒

みやぎの酒は全国屈指の高品質を誇ります。昭和61年11月に「みやぎ・純米酒の県宣言」を行って以来、お米の精米歩合や原料などの条件を満たした、高品質な「特定名称酒」の製造比率を高めてきました。現在、みやぎの酒の9割以上が特定名称酒であり、全国の平均約4割、東北の平均約7割を凌いでいます。

各酒造のご紹介♪

みやぎの日本酒満喫シリーズ第6弾!今回は、内ヶ崎酒造店・蔵王酒造・萩野酒造・大和蔵酒造の4つの酒造をご紹介します♪

■内ヶ崎酒造店 ~県内最古の歴史と伝統を誇る造り蔵~

宮城県仙台市の北部、富谷市に構える内ヶ崎酒造店は、元和4年(1618年)、奥州街道吉岡宿と七北田宿の間の新道を作るにあたり、初代内ヶ崎筑後(後に織部と改名)が伊達政宗公により召しだされ、富谷に宿場を設けることを命じられたのが始まりとされています。
酒造業は寛文元年(1661年)、二代目・作右衛門の創業以来、350年余り県内屈指の歴史と伝統を誇っています。蔵は慶応年間に建てかえられましたが、先人の知恵による厚い白壁は蔵人達と苦楽を共にしてきました。厳冬の中自然の寒さを利用した寒仕込みは、伝統に裏付けされた手造りの技です。少量生産の酒は、どの商品に対しても一本一本丁寧に仕込んでいます。優しさとどこかホッとするような味わいを目指しています。
代表銘柄は「鳳凰」(ほうよう)。その名は国内にとどまらず、毎年ロンドンで開かれるIWC2024「インターナショナル ワイン チャレンジ2024年」にて、“蔵の華 純米大吟醸鳳陽”がSAKE部門の純米大吟醸酒部門でGoldを受賞するなど世界にも注目されています。
内ヶ崎酒造店のお酒(イメージ) 写真提供:宮城県酒造組合
内ヶ崎酒造店HP

■蔵王酒造~蔵王の自然の恵みを この一杯に~

明治6年(1873年)創業。蔵王連峰の麓、白石城や武家屋敷が残る街並みに歴史情緒があふれる白石市内唯一の酒蔵です。創業以来一貫して品質本位のお酒造りに徹し、毎年11月から3月までの年1回醸造方式を行っています。
仕込み水は蔵の敷地内の地下50mから汲み上げる蔵王の伏流水。社長をはじめ、杜氏、副杜氏を中心に平均年齢30代のメンバーで「和醸良酒」を体現しながら酒造りを行っている蔵王酒造では、特定名称酒に使用する酒造好適米の「美山錦」や「蔵の華」などを白石市と角田市の農家に契約栽培してもらっている他、酒粕を肥料の一部とし酒を米に還元しています。この一連のサイクルを実現し、よりこの地ならではの味わいを表現しているのです。
若手が中心となっていることもあり、毎年必ず新しい試みを取り入れていく事を決めているそうで、分析等を一切せずに蔵人の感覚のみで造る酒や、令和5酒造年度には初めての生酛に挑戦するなど、これからの発展も楽しみになる、そんな蔵元です。
蔵王酒造のお酒(イメージ)
蔵王酒造HP

■萩野酒造~ふだん着のような感覚で 肩肘張らず気軽に楽しめる 日本酒を追い求めて~

江戸時代、奥州街道の宿場町として栄えた往時の面影をいまに伝える栗原市金成有壁(かんなりありかべ)。萩野酒造は旧有壁本陣(旅宿)の向かいに位置し、脇本陣と呼ばれた佐藤家が創業しました。
「緑の里山の風景が浮かぶような酒」というコンセプトは、山々と田んぼに囲まれた地域の自然の恵み、風土をまるごと醸す感覚から生まれたのだとか。仕込み水は蔵が所有する山から汲み上げる霊堂沢の軟水。おもな原料米は「美山錦」「蔵の華」で、地元の契約農家からも調達しています。100人の嗜好に合わせて100人がおいしいと感じられる酒が一般的には理想とされる中、萩野酒造では自ら飲んで本当に美味しいと思える酒を追求しています。良い米と良い水、この自然の恵みを生かし、日本酒独自の伝統や歴史を守りながら新しい技術も取り入れて常に進化する酒造りを行っています。
主要銘柄「萩の鶴」は穏やかな香りとすっきりとした味わいのスマートなお酒。もうひとつの銘柄「日輪田」は、米の旨みを出した個性の強い味。どちらも食に寄り添いながら飲み飽きない、ふだん着のように肩肘張らずに楽しめるお酒の魅力があります。
萩野酒造のお酒(イメージ)
萩野酒造HP

■大和蔵酒造~先進と伝統が融け合う酒造り~

宮城県のほぼ中央、船形山系の清冽な水に恵まれた「黒川郡大和町」に酒蔵を構えて約28年。より良い日本酒を、より多くの方にお届けしたい。その思いを具現化するために、近代的な設備を整え、高品質の酒造りを実現しました。
平成19年(2007)に解散した宮城酒類の看板銘柄「雪の松島」を引き継いだころから、人の手による工程を増やしてきました。当時使用していた全自動製麹機では、同銘柄の人気商品である日本酒度+20の「超辛」を再現するのが難しかったからです。さまざまな分析を重ねた結果、「超辛」の酒を醸すには強い麹が不可欠であり、そのために最新の全自動製麹機からあえて人の手のかかる半自動製麹機に切り替えました。さらに現在に至っては、吟醸用の麹室がつくられ、こちらは完全に手作業です。「酒造りの工程を一から再認識したうえで、手作業と機械、それぞれの良いところを最大限活かせるような試行錯誤をくり返してきました。蔵人たちには、実際に手で触れて感覚的に覚えるよう指導しています。それが酒造りの役にたつんです」と 創業から蔵を支えてきた前杜氏である佐々木政利氏はこう語っています。最新のテクノロジーの力を借りながら、伝統の酒造りの技も継承する。先進と伝統の技術を融合しながら、皆さまに喜ばれる日本酒を追い求めています。
大和蔵酒造のお酒(イメージ) 写真提供:宮城県酒造組合
大和蔵酒造HP

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