ふくしま再発見の旅 ~希望と未来を紡ぐ小高地区・双葉町で感じる街と人の物語~【ツアー体験記】

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南相馬市小高区・双葉町は福島県の浜通り地域に位置し、首都圏からは特急ひたち号や普通列車を利用して約3時間半、仙台からも普通列車で約1時間半の場所に位置しています。今回はそんな浜通り地域で、地域の現状を知ってもらうためのツアーを、東北地方でまちづくり事業を行う、株式会社Rurioの皆さんと企画・実施し、20代~60代まで様々な世代の方にご参加いただいたので、ご紹介いたします。

~1日目 小高町歩き~

ランチ@故郷喫茶Caféカミツレ

初めに小高駅前でツアー開始のご挨拶。お昼の集合でお腹もすいているため、まず腹ごしらえのためランチ場所に移動。今回お世話になったのは「故郷喫茶Caféカミツレ」。店内は温もり感じる木目調の家具で揃えており、コミュニティスペースにぴったりなひろびろ空間が女性に大人気のお店。Bランチセットのお肉料理をいただきました!
故郷喫茶Caféカミツレ 
Bランチセット

参加者同士でアイスブレイク

お腹もいっぱいになったところで、駅近くにある小高産業交流センター「あそびばラシクル」に移動。首都圏発のお客さまと仙台発のお客さまに打ち解けてもらうため、今回2日間お世話になる、Rurioのスタッフの皆さんと一緒に、自己紹介やゲームなど参加者同士でのアイスブレイクを行いました。参加された皆さんそれぞれがこのツアーに対して色々な思いをもってこの場所に集まっており、アイスブレイクを終えたころには、すっかり仲良くなっていました。
アイスブレイクの様子

小高パイオニアヴィレッジ 見学

さぁそれではいよいよ、1日目の小高町歩きスタートです。まず初めに訪れたのはここ、「小高パイオニアヴィレッジ」です。小高パイオニアヴィレッジが生まれた南相馬市小高区は、東日本大震災に伴う原発事故により、2016年7月まで5年以上避難指示区域となっていた地域です。大災害と突然の避難指示により多くのコミュニティが失われ、いまだに様々な課題が山積しています。そんな中で、これまでの歩みや事業内容、そしてこれからの小高の復興に関して、スタッフの只野さんからご説明いただきました。皆さんメモをしたり質問したり、真剣にお話を伺っている姿がとても印象的でした。
小高パイオニアヴィレッジ 
見学の様子
小高パイオニアヴィレッジ – 福島県南相馬市小高区の簡易宿泊所付コワーキングスペース公式HP

おれたちの伝承館 見学

続いて訪れたのは、小高区にある「手作り」の伝承施設です。その名も「おれたちの伝承館」。ここは2011年の原発事故をアートで伝えようと、東京都の写真家が2023年7月12日にオープンしました。もともと空き家となっていた倉庫を地元住民や、芸術家たちの手で改装した施設です。「原発事故が何をもたらしたかアートで表現したい」という館長である中筋さんの思いが込められています。館長からは復興や小高に対する思いを語っていただく貴重な時間でした。
おれたちの伝承館外観 
見学の様子
おれたちの伝承館・もやい展・moyai3.11 東日本大震災公式HP

アオスバシ 見学

続いて訪れたのは2023年7月にオープンした「aosubashi(アオスバシ)」。 震災前に、お寿司屋さんとして営業していた店舗をリノベーションして、新たにパン屋カフェ&コワーキングスペースとなっています。店名の「アオスバシ」は「青葉寿司」の文字を入れ替えているそうです。1階は全国各地のご当地パンを取り揃えたパン屋カフェで、2階はデスクワークやリモートワークに最適なコワーキングスペースとなっています。「新しい発見、出会いのある場所」として、地域に根付いてきた方々と移住者、そしてこれから訪れる人々が交流し、共に新しいものを作り出せる場所を目指しています。
アオスバシ

~2日目 双葉町歩き~

双葉町歩き

双葉町歩きスタート
町歩きの様子
翌日は双葉町へ移動し、まずは双葉の町歩きスタートです。ここ双葉駅周辺には、震災当時のまま残されている消防団跡地や当時のまま止まっている時計など、考えさせられる光景が今も残っています。
そして双葉町内に多くある壁画アート。「FUTABA Art District」 は原発事故で全町避難を強いられた福島県双葉町を、壁画アートで盛り上げようと双葉町出身の料理人髙崎丈さん、壁画アートカンパニー「OVERALLs」が手がけたプロジェクトです。 地震で倒壊してしまったり、解体されたりしたものもありますが、現在も多くの壁画アートが双葉町を彩り多くの人の注目を集めています。一つひとつに意味が込められており、皆さんガイドの説明に真剣に耳を傾けていました。

東日本大震災・原子力災害伝承館 見学

町歩きを終え、双葉駅前からシャトルバスに乗車し、「東日本大震災・原子力災害伝承館」へ。ここは福島県双葉町にある県立の施設で、2020年9月20日に開館。福島で起きた地震、津波、東京電力福島第一原発事故という未曽有(みぞう)の複合災害の実態や、復興に向けた歩みを展示するとともに、被災した住民による語り部講話を1日4回実施しています。その他、研修プログラムや調査・研究を通じ、防災・減災に向けた教訓を国内外へ発信し、未来へつないでいます。震災を自分事として捉えること、そしてこの教訓を未来に語り続けていくことが私たちでもできることの一つですね。
東日本大震災・原子力災害伝承館 
見学の様子
双葉町シャトルバス

ランチ@せんだん亭 なみえ焼そばを堪能

伝承館の見学後は皆さんお待ちかねのランチタイムです。今回お邪魔したのは双葉町産業交流センター内にある「せんだん亭」。ここではB-1グランプリで有名な「なみえ焼そば」をはじめとしたご当地グルメが楽しめます。なみえ焼そばは全国的に有名な浪江町のご当地グルメで、極太の中華麺に具は豚バラ肉、もやしのみ。たっぷりのソースで味付けされ、一味唐辛子をかけて味わいます。食べ応えと腹持ちが良く、ボリューム満点な看板メニューです。皆さんの満足そうな顔がとても良いですね!
せんだん亭
なみえ焼そば

ツアー振り返り

ツアーも終盤です。最後に訪れたのは「浅野撚糸フタバスーパーゼロミル」。ここは新工場及び新たな観光スポットとして2023年4月に双葉町にオープン。双葉町の復興から次への発展を担う一翼としてフタバスーパーゼロミルを稼動、双葉町を代表する糸やタオル製品を日本だけでなく世界に発信しています。今回はこちらの研修室をお借りして、参加者同士でツアーの振り返りを実施しました。気づくと2日間あっという間で、口をそろえて「1泊じゃ足りない」と言ってくださり、皆さん満足いただいたようでした。また皆さん一人ひとりが、この震災を経験した地域に思いをもって参加されており、ツアーを通じて浜通り地域の現状を知ってもらえる良い機会になりました。
浅野撚糸フタバスーパーゼロミル 
グループ発表の様子

~最後に~

今回のツアーでは南相馬市小高区と双葉町の町歩きや見学、人との触れ合いを通じて、現状を知ってもらえる貴重な体験となりました。避難指示解除時期の違いから、復興の度合いやアプローチは違っても、新たな挑戦をする地域の方々の想いや、未来への期待についてお話を伺うことができ、「自分ならここで何ができるかな?」と考えさせられる機会になりました。地域の方々との触れ合いを通じて聞いたこと感じたことを胸に、また訪れてみたいなと思ってもらえることが復興への新たな一歩になると思います。今回の思い出を忘れないうちに、またいつでも帰ってきてくださいね!!
そしてこの記事を読んで気になった方も、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。地域の方々が温かく迎えてくれますよ。
また今回ツアーでご紹介した以外にも、この浜通り地域には魅力がまだまだ沢山あります。今まで行ったことない方も知らなかった方も、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。ここでしか味わえない経験やグルメをご堪能ください!!
※画像はすべてイメージです。
※本記事の内容・サービス等は変更している場合があります。
※本ツアーの募集は終了いたしました。
※本ツアーは、福島イノベーション・コースト構想 イノベ地域における交流・関係人口拡大推進業務「地域の価値向上に向けたブラッシュアップ事業」に選定され、実施しております。
※株式会社Rurioとの共同企画・運営ツアーとなります。
株式会社Rurio
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